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長府商店街

山口県下関市の東部にある「城下町長府」は、日本の歴史上、地方の都市でありながら幾度となく歴史の舞台に上がった町です。
歴史の中では、政治・文化の中心地として栄え、城下町が誕生しました。長府の町並みは、大小数々の武家屋敷跡や侍町、歴史のある神社仏閣、美術館や博物館などすばらしい場所がたくさんあります。それらのみどころなどをご紹介しています。

忌宮神社Inomiyajinjya

忌宮神社

古くは仲哀天皇が滞在なされたとする豊浦宮(トユラ)があった地とされています。
かつて神羅から塵倫が襲来した際、仲哀天皇自ら放つ矢で塵倫を討ち倒したとされ、この時兵士らが矛や旗を振り塵倫の周りを喜びまわった事から神事「数方庭祭」が始まったと言われています。神社境内には「鬼石」があり、この石の下に塵倫の首が埋められているそうです。
毎年8月7日~13日にはこの鬼石の周りを回る神事「数方庭祭」が行われます。幟と呼ばれる竹で作られた旗を担いで、男たちが鬼石の周りを回るという神事ですが、幟は大きく分けて小幟、中幟、大幟と分けられ、小幟で数m、大幟になると約30m100kgというかなり巨大な幟になります。これを一人の人間が腰紐一つで担ぎまわる様は圧巻で、天下の奇祭として有名です。山口県無形文化財にも指定されています。

乃木神社Nogijinjya

乃木神社

長府を郷里とする乃木希典将軍が祀られた神社の一つで、1923年に創立されました。
境内には乃木夫妻の銅像や、乃木将軍が10歳から16歳まで過ごされた旧宅、遺品や遺墨が展示された宝物館などがあります。
地元では学問の神様としても知られ、毎年お正月になると受験を控えた学生達で賑わいます。

覚苑寺Kakuonji

覚苑寺

1698年に長府藩主第三代毛利綱元公によって創設されました。
当初は七堂伽藍が完備されていたそうですが明治の廃仏毀釈運動の影響を受け、今では本堂と鐘楼を残すのみとなっています。
境内には乃木大将銅像の他、長府出身の日本画家で近代日本画の父とも呼ばれる狩野芳崖像も建立されています。
長府の奥まった場所にあるため、隠れ紅葉スポットになっています。

下関市立美術館Art museum

下関市立美術館

下関市の美術館として1983年に開館しました。
長府出身で“近代日本画の父”とも称される「狩野芳崖」を始め、山口県に縁のある画家「高島北海」や「香月泰男」、「岸田劉生」、「岡鹿之助」の名作、古代オリエント美術品も多数所蔵しています。

功山寺Kouzanji

功山寺

高杉晋作らによる回天義挙の舞台となった功山寺。
境内には挙兵の際の勇猛果敢な姿を銅像にした高杉晋作像の他、国宝に指定されている仏殿があります。
この国宝は建立年代の明らかな仏殿として貴重だそうです。この他に旧長府博物館がありますが、現在は功山寺正面にある下関歴史博物館に遺物を移しています。
春は桜、秋は紅葉スポットとしても有名ですが、青葉に包まれた夏、雪景色の冬も綺麗な場所です。

菅家長屋門Kankenagayamon

菅家長屋門

菅家は長府藩祖毛利秀元に京都より招かれ、侍医兼侍講職を務めた格式ある家柄で、長屋門は門戸の間口が武家のそれよりもわずかに広く造られ、また長屋門を中心に左右に延びた石垣の上の練塀は長府城下町の年輪を象徴する代表的な建造物です。
長府毛利邸より、この菅家長屋門に通じる小路は古江小路と呼ばれ、長府の土塀を象徴する通りとなっています。
古江小路と長府毛利邸の間にある高低差のある小路は切り通しと呼ばれるそうで、こちらの土塀も見事なものですが、交通量が多いので通行には注意が必要です。

長府毛利邸Mouritei

長府毛利邸

長府毛利家第14代当主・毛利元敏公により明治36年(1903)に完成した邸宅で、明治35年には明治天皇がご宿泊された歴史ある建造物です。
残念ながら現在宿泊する事は出来ませんが、明治天皇がご宿泊された一部の部屋は今も保存されています。
四季折々の風情あふれる庭園は一見の価値ありです。

長府庭園Chofuteien

長府庭園

長府毛利藩の家老格であった西運長(にしゆきなが)の屋敷跡で、31,000平米の広大な敷地を自由に観覧出来ます。
池を中心に書院・茶屋・東屋が残され、かつての静かなたたずまいが今日まで残されています。
長府庭園では定期的に展示会等のイベントが催されています。
立入禁止箇所が少ないからか、最近では和物コスプレイヤーの撮影等にも利用されているようです。

壇具川Dangukawa

壇具川

かつて神功皇后が三韓征伐に赴く際、天神地祇を祭るために使用した祭壇を築く道具を流したという事から壇具川という名前が付けられたとされています。
ホタルの里として地元に愛されてきましたが、近年の環境変化によって数が激減しました。現在では有志の方がホタル復活に力を注ぎ、徐々にホタルも増えつつあります。
壇具川の中流域には紅葉、下流域には桜の木があり、四季折々の景色が楽しめます。壇具川沿いには様々なお店が立ち並んでいます。

下関歴史博物館History museum

下関歴史博物館

元々功山寺境内に長府博物館があったが、老朽化のため2016年11月18日に下関市立歴史博物館へ移設。
長府博物館の所蔵品を中心に、長府藩政や幕末維新に焦点を当てた展示がされています。
博物館としての役目を終えた旧長府博物館ですが、国の有形文化財に登録されており、今なお功山寺境内に現存しています。歴史ある建物なので是非ご覧いただけると幸せます。